目を閉じて象をなでる

雑談ではギリギリ出てこないような思いつきとか、考えなどを。全体としては人生を祝福する方向性でまとめていきます

うるさいドラム、サバ、深沢七郎、共感

◆成り行きは覚えてないが、ウェザーリポートにジャコパスがいた時期のアルバムを初めて聴き、1曲目からドラムがテクいというより金物がバカスカうるさすぎて、センスねーと思ってしまった。調べたらザッパのマザーズでも叩いてたドラマーらしいのだが、そんなことはどうでもいい。うるさい。ウェザーリポートはやっぱり1stの、あのモヤがかかった感じの雰囲気が圧倒的に好きだ。

 

◆健康診断でもらった冊子に「お前はサバを食え」と書いてあったので、毎日サバを食っている。サバはマイフェイバリット魚なので、むしろ大歓迎だ。セブンの加工サバより地元のスーパーの加工サバのほうが安いが、前者の方が圧倒的にソフィスティケイトされている。要するに骨がなくてめちゃくちゃ食べやすい。味付けも無難にまとまっている。この違いは大きい。子供のころ魚の骨が喉に刺さって親に毛抜きで抜いてもらったことがある。もちろん喉を刺激されるわけだからオェェヴォエエエエとなるわけで、その苦しみの中で「僕は魚を食べただけなのに、なぜこんなに苦しまなくてはならないのだろう、あんなに笑っていたのに」などと思ったものだった。で、なんとか抜けた骨を親が見せてくれたのが、骨の先端にべったり血が付いててキモと思ったのも覚えている。

 

◆全体の読書量は増えているものの、好きな本を読む時間は減っている。そんななかで買った深沢七郎の「言わなければよかったのに日記」が素晴らしい。それまで「楢山節考」しか知らなかったが、まぎれもない文体の天才である。これはちょっと真似できない。世話になった先生の庭に無断で月見草を植えに行く話が最高なのだが、要約が意味をなさない系の話なので読んでみてほしい。好きなスポーツを聞かれて「ギター」と答えるくだりも実によかった。そのあとのやりとりも。友達になりたかったなぁ。

 

◆ジャストアイデアなんですが〜(言ってみたい)、「共感力」よりも「共感を断ち切る力」が必要なんではないか……と最近よく思う。最近というか国葬を見てだけど。