◆高野山へ初めて行き、感動する。登山アプリYAMAPのCEOである春山慶彦氏が「数少ない霊性の残っている場所」と言っていたけど、たしかに墓石に対するコケの生え方とか文字通り例えようもなく美しかった。他の言葉に置き換えようがない、本当に美しいものは比喩を拒否するのだ。樹齢数百年の杉の木が当たり前にバコバコ生えてる凄みとかもそう。反対に、コケも生えてないツルツルの墓石に企業の名前とか書いてあると「フン」と思うのだった。
◆『統合失調症の一族』を半分読む。辛い。しかし面白い。翻訳も素晴らしい。この原稿を最初に読んだ編集者の興奮を思うと歯噛みしてしまう。
◆コテンラジオでゴッホの生涯を聞く。辛い。しかし面白い。芸術とは業なのだとつくづく思う。と同時に、天才を天才たらしめるには、適切な距離感を保ちつつ金を出してやる人間が必要なのだとも(しかしそいつ、天才よりすごくないか?)。
◆家で仕事をしていて調べ物のために図書館に行き、そのあとで目についた町中華に入ってチャーハンと餃子を食べたらめちゃくちゃ大当たりだった。調べると駅から遠い&バズらない範囲で料理に工夫をしているのだった(黒酢サンラータンメンを出すとか、そこにはラー油にエビが効かせてあってナッツまで入っているとか、地元民が毎週通うと気づくくらいの感じ)。これからメニューを片っ端から試すぞと誓う。