目を閉じて象をなでる

雑談ではギリギリ出てこないような思いつきとか、考えなどを。全体としては人生を祝福する方向性でまとめていきます

胆力、時間、ハイドリヒ(2024.2.4)

◆イベントの楽屋でいつもどう振る舞えばいいのか分からず、何となくニコニコしながら意味もなくゆらゆらしていることが多い。先日もそうだったのだが、そんな自分を尻目に、某広告代理店の人が自ら登壇者に話しかけまくって自己紹介とヒアリングをし、あまつさえ一緒に写真まで撮って、イベント後SNSで繋がる約束までシームレスに話していてすごかった。胆力がちがう。しかし、ああなれなくても落ち込むことはない、と三十路をとうに過ぎた自分は知っている。弱者の戦略というのがあるにはある。

 

◆仕事のために読んだ高橋祥子『生命学的思考』によれば、時間の認識で大切なのは、自分の加齢と行動を照らし合わせて認識することだという。早い話が、自分が何歳であろうと大切な出来事をギュッと詰め込めば、後から振り返ったときに「たった1年なのに数年ぶんは生きた気がするなぁ」と思えるというのだ。言い換えると他人の時間の使い方と自分を比べるなよ、ということでもあるらしい。・・・というふうに文脈を抜き出して圧縮するととたんに凡庸になるが、これはけっこう面白い本で、生命科学と言いつつわりと自己啓発的本に元気を出せ、もっと頑張れと言ってくれる本です。マジでありえないくらい日々が飛ぶように過ぎていくので何となく気になったくだりを書いてみた。

 

◆『HHhH』読み始める。この感じでずっといくのキツいなぁと思っていたら、100ページを過ぎたあたりからいつの間にか入り込んでいる自分に気づく。メイキングを小説にしてしまうという手もあるのか。それにしてもハイドリヒのことなんてひとつも知らなかった。